さて日を改めた、
iichiko を。
キャッチフレーズはもはや大人なら
呑む方、呑まない方問わず
大体の方は耳にしたことがあるのではないかというほどの、
まさに鉄板、堅実なものとして定着したものと言えよう。
三和酒造さんは、いいちこを「iichiko」としたときのブランド感を
大切にしていらっしゃる印象がある。
というのも、
「iichiko」を冠したボトルデザイン、
そのデザインを施したボトルを掲載した広告には
一定のトーンを配し、清々しい澄んだ風がいつも吹いているように思える。
それはあくまでイメージではあるが、
見る人に絶えず、そういう印象を与え続けることを
いまも一種の「約束」としているようにさえ感じる。
自分が大学生時代、ナショジオ(ナショナル・ジオ・グラフィック)で
まさに衝撃を受けたのは
この雑誌広告であった。
もはや、ここに写るいいちこパーソンの酒瓶は酒瓶にみえない。
大学図書館で拡大コピーさせてもらったこの雑誌広告は、
一人暮らしの自分の部屋に長く飾られることになる。
いまもこの「トーン」を守った広告は写真の描写だけでも
他の広告とは一線を画している部分は、数多あるように感じられ、
こうして見ると
いちお酒として以上の付加価値が、広告によって付いてしまっているようにも見える。
グラフィックだけでなく、
人生という旅を模したコピーが付くことによっても。
もうこうなると、これは定番以上のものであるのかもしれず、
このボトルが「宝物」になっている人さえいるのが実に興味深く。
また、商品ボトルが数々のデザイン賞を獲っていることにも驚いた。
数々鑑賞するのもオススメだが、
広告の質問箱や
商品の質問箱、ふつう企業がHPで堂々とやっていないことを
正面切ってお客様室の方が応えているのが大変に興味深い。
たとえば新聞の「困りゴト相談室」なんかも見方によっては、
そのときの世相を反映させていたり、それを載せることの意味などを考えると
実に深いところがあるのだが、
ここに一貫して流れるのは、
「いいちこというお酒」を通じたから「知り合えた仲間」との、
礼儀を大切にしつつもあたたかに
語らう場としての、温度のようなものである。
どれだけ閲覧されているのかカウントされているのもいい。
どこぞの広告をぼんやりと見ているより、
ここになにかしら、ほんと簡単なことでいいから、
投稿してみるほうがよっぽど面白い。
急にこのHPが盛んになってもちょっと困るが、
もっといろんな方に知っていただきたい企業HPであると感じるのだ。
顧客から「宝物」とされるような
プロダクト、
広告、
いずれにしても憧れなのである。