このページをふと、
大手のビバレッジ会社「つながり」でいこかと思ったりして。
好きなコピーが、自分にあるとすれば、
「
なにも足さない。なにも引かない。」
サントリーウイスキー 山崎
だろうか。
とある課題で、この往年の名コピーに、
「ボディコピーをつけてみぃや」
ということになったことがあり。
大いに自分の身ごときは削りに削っても、
世の中になにかを提起し続けたいのがこのブログの目的なので、
載っけるとするが、
以下に。
「 ストレートでゆっくりと喉を通すとき。
12年を帯びた琥珀色の時間が、すうっと私の中に溶ける。
鼻孔を抜ける木の香りを存分に浴びながら、
千利休も愛した山崎に想いを馳せる。
きっと、いま私はこうしてありのままの自分と向き合っているのだ。
心に、つまり私自身に「会う」と書いてみる。
会心。
心に叶う、一滴。
シングルモルトの深み、12年の余韻。
人生、何年生になっただろう。
なにも足さない。
なにも引かない。
サントリーピュアモルトウイスキー 山崎 」
まあ、多くのコピー年鑑を読み漁った。
ウイスキーのあらゆる読み物を読み漁った。
ウイスキー歴がまったくない若造的に、「呑む」を通してじっくり山崎12年と向き合った。
短い時間ながら、この経験はすごく参考になる部分があった。
コピー年鑑にあるものに幾分か似たトーンになっているだろうが、
自分の「なか」から紡ぎだされ、気づきを伴った『コトノハ』ひとつひとつに
強く愛情が湧いた。
未熟ながらも山崎12年往年の名コピーにじっくり触れられた経験は非常に貴重なものである。
青くてもなんでもいいから、自分から「自分へ」、課題を課してみること。
自分を「幹」とする、言<コト>の葉っぱの根幹は、
やはり自分のなかにあることが、しっかりわかる。
コピーライターに憧れると、一言で言いきることばかりに興味が行きがちだが、
ボディコピーを書いてみることで見えてくる収穫は、ことのほか大きい。
年鑑に載っているモノの、自分の手で勝手にリライト。
多くの勉強は書いてみないと始まらない。それも、すごくたくさん。
自分の中の語彙だけじゃなく、あらゆるものを振り絞って商品を、応援すること。
お目め直しに、さっきたまたまブックオフでみつけた
13年前発行の、広告批評別冊の「広告批評傑作大会」に載っていた、
山崎12年のボディコピーを。
「 なにも足さない。
なにも引かない。
それは一滴の歴史のようなもの。十二年という時代の一区切り
がそのまま封印されて、色褪せもせず、鮮やかな香りを伴って
甦る。古色蒼然たる樫の樽の中で、どんな修練が重ねられて
きたのかは知らない。ただあるのは、結構強かな、しかしながら
鷹楊な、さっぱりとした個性である。たじろがず、流れず、淫しない、
その上ですべてを許してしまうような人格である。ピュアモルトの
奥の深さ。こういうものが今となってはなかなか見つからない。
日本のウイスキーのふるさと山崎から
サントリーピュアモルトウイスキー山崎 」
シンプルかつ、グッと心にささってくる名コピー、
「なにも足さない。なにも引かない。」。
山崎には、頭がさがる。