知る人ぞ知るスニーカーが、今日発売される。
偶然にも、うちの母親の誕生日とかぶるのだが。
New Balance M1300。
これこそ、広告の産物のひとつといえる。
懐かしいエピソードをひとつあげれば、
約10年前、このスニーカーに一目惚れした高校生の青年は、
当時「1回」復刻したこのニューバランス M1300を求めて数多、様々なショップを訪ねて、
このスニーカーを探し回った。
どうしても見つからない。
当時27,000円もする定価ながら、
そのシンプルなデザイン、
なにより、
「
ラルフ・ローレンがこよなく愛し、絶賛した履き心地」
というキャッチフレーズが、激しく物欲を煽ったからだ。
どうしても見つからなくて業を煮やした青年は、
ニューバランス本社に便箋4枚以上にも及ぶ手紙を送る。
正直、消費者側からの勝手な苦情もこもったリクエストだ。
それに対し、ニューバランス社は誠意を持って手紙を以って返信をしてくれる。
そのような熱い想いをM1300に抱いてくれてありがとう、と。
そしてその数年後、発売当時人気を博したといえど、
普通「1回」復刻したら十分なスニーカー市場、
New Balance M1300。 異例の2回目の完全復刻を遂げる。
当時いただいた手紙はまだ実家にある。
妄想かもしれないが、自分が差しだした手紙が、ニューバランス社の気持ちを動かしたような
感覚は、ある。
履いたことのない自分が、なにより惹かれたのは、
「
雲を歩くような、最上の履き心地」と謳われたそのスニーカーの質。
そして、それを気取らないシンプルなデザイン。
それを象徴するのが、当時雑誌で散々みた、
破格ながらも、
「ラルフ・ローレンが絶賛した」というそのキャッチフレーズだ。
2000年に2度目の復刻をした後、M1300は、2005年に3度目、
そしてこの2010年、4度目の復刻を果たす。
こんなに愛されるスニーカーもあるだろうか。
傑作は愛されるべきだ。それも、深く、永く。
永久に使い続けられるものなんて、おそらくそんなにない。
でも、愛されるからにはニーズに応え、メーカーも作りつづけていってほしい、と強く願う。
たぶんこうエントリーを書き込んでいる間も、表参道あたりのニューバランス東京前では、
M1300を求めるひとたちが軒を連ね、今日の開店を今か今かと並んで待っているのだろう。
きっと、広告だけではない只ならない魅力が、ファンをうならせるのだ。
ちなみに、僕は、今回、買えるのなら買わせていただきたいと、思う。
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